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乳がんの症状と診断方法

乳がんの症状
乳房のしこり

乳がんは5mmぐらいから1cmぐらいの大きさになると、自分で注意深く触るとわかるしこりになります。
しかし、しこりがあるからといってすべてが乳がんであるというわけではありません。


乳房のえくぼなど皮膚の変化

乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなくぼみができたり、皮膚が赤く腫(は)れたりします。
乳房のしこりが明らかではなく、乳房表面の皮膚がオレンジの皮のように赤くなり、痛みや熱感を伴う場合、「炎症性乳がん」と呼びます。 炎症性乳がんがこのような外観を呈するのは、乳がん細胞が皮膚のリンパ管の中に詰まっているためであり、それだけ炎症性乳がんは全身的な転移をきたしやすい病態です。


乳房の近傍のリンパ節の腫れ

乳がんは乳房の近傍にあるリンパ節、すなわちわきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)、胸骨のそばのリンパ節(内胸リンパ節)や鎖骨の上下のリンパ節(鎖骨上リンパ節、鎖骨下リンパ節)に転移をきたしやすく、これらのリンパ節を「領域リンパ節」と呼びます。
領域リンパ節が大きくなってくるとリンパ液の流れがせき止められて腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕のしびれをきたしたりすることがあります。


遠隔転移の症状

転移した臓器によって症状は違いますし、症状が全くないこともあります。
領域リンパ節以外のリンパ節が腫れている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われます。
腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷重がかかる部位にできた場合には骨折を起こす危険もあります(病的骨折)。 肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなることがあります。 肝臓の転移は症状が出にくいですが、肝臓が大きくなると腹部が張ったり、食欲がなくなることもあり、痛みや黄疸が出ることもあります。

乳がんの診断方法
レントゲン撮影(マンモグラフィー)
マンモグラフィー

マンモグラフィーは乳房を装置に挟んで圧迫しX線撮影する検査です。
触診では見つからないような小さながんが見つかることがあります。 定期検診として45~50歳以上の女性に対して、年1回のマンモグラフィー検査を実施している市町村もあります。


乳腺のその他の画像検査

しこりががんであるかどうかや病変の広がりを診断するために、乳腺の超音波検査、MRI検査、CT検査なども有用です。


穿刺吸引細胞診と針生検

しこりが見つかった場合、しこりに細い注射針を刺して細胞を吸いとって調べる「穿刺吸引細胞診」により、80~90%の場合ではがんかどうかの診断が確定します。
さらに多くの情報を得るために太い針を刺してしこりの一部の組織を採取することもあります(針生検)。
触診では明らかなしこりを触れず、画像検査だけで異常が指摘されるような場合には、マンモトーム生検と呼ばれる特殊な針生検を行うこともあります。


遠隔転移の検査

乳がんが転移しやすい遠隔臓器として肺、肝臓、骨、リンパ節などがあります。
遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸部レントゲン撮影、肝臓のCTや超音波検査、骨のアイソトープ検査(骨シンチグラフィ)などが行われます。

 


国立がんセンターがん対策情報センターより抜粋